生命保険の入門書「生命保険のカラクリ」for 読んだ後の人

というか要約

 

そもそも生命保険とは、保険料を支払っていた人が事故で亡くなった時に、遺族に対してお金を払うという保険である。

 

生命保険会社は、この支払われる保険料により収益を上げていく。具体的には、以下の三つである。

1)死差益による収益 

2)預かった保険料を運用することによる利回り

3)費差益

 

さて、日本の生命保険業界は特殊な発展を遂げてきたと言える。護送船団行政により、競争が規制されてきたのだ。

 

これは自分の考えだが、この競争の規制のために、保険会社は経営の効率化よりも多様な保険商品の開発により差別化を図るようになったのだろう。

 

とにもかくにも、消費者が理解できないような複雑な保険商品が現れるようになった。言い換えれば、消費者と保険会社間の情報格差により利益をあげるようになったのだ。

 

そんな生命保険業界に変化が起きる。規制緩和による競争の促進と、インターネットの発達により賢くなった消費者の増加である。

 

そのような状況の中で著者はこう主張する。上記の変化から、今までのように情報格差に頼っていては、生命保険業界は成り立たないはずである。

 

これを乗り越えるためには、生命保険会社は、もっと積極的に情報開示を行い(複雑な保険商品を減らす、保険料の内訳を開示する等)、情報格差ではなく経営の効率化により利益をあげるべきである。

 

一方、消費者は、複数の保険商品を比較・検討した上で、自分に合う保険に必要最小限加入するべきである。

 

 

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